IMV CORPORATION テストラボ 受託振動試験 / テストラボ

主に使用されている規格

輸送包装試験規格

ほとんどの製品は輸送される。振動が厳しくない場所に設置される製品のように輸送段階の振動が使用段階の振動より厳しい場合は、一般に振動試験は輸送環境を想定した輸送振動試験だけが実施される。
輸送試験では包装を介して振動を伝達させるが、設置する場合は床又は構造物の振動が直接伝わるので包装を介して製品に伝わる振動をよく調べてどちらが厳しいかを判断する必要がある。代表的な輸送振動試験規格の特徴を【表4】に示す。

輸送環境は道路又は線路の凹凸が振動としてタイヤ又は車輪から荷台へ伝わるので、基本的にランダム振動である。したがって輸送振動試験にはランダム振動を推奨する。

包装貨物の拘束に関する注意

ほとんどの包装貨物は荷台に拘束しないで輸送されるが、振動試験では包装貨物をベルトなどで振動台に固定して加振することが多い。次のことを考慮して拘束しないで輸送する貨物は拘束しないで加振するとよい。

ベルトによる拘束によって試験ではダンボールが変形し高周波の振動が伝達する。また包装貨物は実際には荷台上で飛び跳ねることがあるのに試験では飛び跳ねは起こらない。

拘束しないで加振する場合は、振動台にフェンスを設けて包装貨物が振動台から落下しないようにしなければならない。段積みの状況も実際と同じにして試験するとさらによい。

輸送包装試験規格改正情報

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  規格名称 概要
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(1) ISO 13355:2001
JIS Z 0232:2004
ISO 4180:2009
JIS Z 0200:2013

試験は、実輸送データをもとに実施することが推奨されているが、実際の輸送データが無い場合には Annex A にランダム振動条件が与えられておりそれを使用してもよい。
試験時間に細かな規定なし。30分以上実施とだけ記述されている。
関連規格ISO_4180:2009(JIS Z 0200:2013) では、ISO 13355:2001 の条件使用し、輸送距離と供試品の質量から試験時間を決定することがでる様になっている。ISO_4180 の概要については、IMV NEWS 2を参照。JIS Z 0232:2004 と JIS Z 0200:2013 のランダム試験条件は同じである。

図1 【図1】
(2) ISO 13355:2016

Annex A (normative) に示されている試験PSDの形状に2001年版から大きな変更はないが、振動数範囲3~200Hzから2~200Hzに変更されている。
低域振動数拡大によりブレークポイントの変更あり。又、試験条件の参考としてAnnex Bが新たに追加された。
Annex B.1(informative) には、ヨーロッパ提案の条件
Annex B.2(informative) には、日本提案の条件が記載されている。
ヨーロッパの条件では、試験レベル1~3まで規定されておりすべてを実施する。
各レベルの時間は、規定時間12時間を下記のように配分し実施する。

レベル 1 60% (7時間12分)
レベル 2 30% (3時間36分)
レベル 3 10% (1時間12分)

通常は、試験時間12時間であるが、時間短縮したい場合には試験加速の条件が記載されており、試験時間を最短30分まで試験時間の短縮が可能である。
日本提案の条件では、輸送距離に応じた試験時間が規定され15分~ 3時間までの試験時間となっている。

図1 【図1】
(3) ASTM D 4169-2014

輸送用コンテナ及びシステムの性能試験の標準実施要領
輸送中の10のハザード要因別に対応試験が3つの保証レベルで規定されている。正弦波振動試験とランダム振動試験が記載されているが、ランダム振動試験が好ましいとしている。
ランダム振動試験の参考加速度パワースペクトルが用意されており、試験時間は180分。
想定条件は、航空輸送・トラック輸送・鉄道輸送の3種類

図2 【図2】
(4) ASTM D 4169-2016

トラック輸送の試験条件が変更されている。規格ではブレークポイント9点から12点へ変更されている。
振動数範囲は変わらず1~200Hz加速度実効値もほぼ同じであるが振動変位量は大きく異なる。

レベルⅠでは振動変位量 旧版約 5.4mm rms   新版約 11.1mm rms
レベルⅡでは振動変位量 旧版約 3.8mm rms   新版約 10.0mm rms
レベルⅢでは振動変位量 旧版約 2.7mm rms   新版約  7.5mm rms

現在主流のストローク51mmp-p機では実施できないで注意が必要である。
航空輸送・鉄道輸送は変更なし。

図3 【図2】

評価試験方法通則

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  規格名称 概要
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(1) JIS Z
0200:2013

包装貨物-評価試験方法一般通則(ISO-4180:2009)

包装貨物が流通過程において受ける振動、衝撃及び圧縮に対する包装の保護が適正であるかどうかを、評価するための試験方法が規定されている。なお、今回の改正によりISO-41802009との整合化が図られている。試験計画の作成方法の参考が付属書JAに、また、対応国際規格(ISO-4180:2009)の翻訳が付属書A及び付属書Bに記載されている。

ランダム振動試験条件

区分 レベル1 レベル2 レベル3
PSD(加速度実効値) JIS Z 0232規定(5.8m/s2
試験時間[分] 180 90 15

輸送条件により3つのレベルに区分されている。また、ランダム試験装置を利用できない場合は、正弦波対数掃引振動試験を行ってもよいと記載されている。

図1 【図1】
(2) ISO
4180:2009

包装-総合性能試験の一般通則

何らかの流通システムでの使用を意図する包装貨物の性能試験計画作成に使用する一般規則が規定されている。
2009年2月の改正により以下の2点に分けて試験計画作成手順が規定されている。

  • 【1】輸送環境が既知の場合(ケース1)では、試験計画作成のための
      ガイドライン(試験強度の推奨値)を規定する。
  • 【2】輸送環境が不明の場合(ケース2)では、試験試料の重量と予定仕
      向け先によって試験計画を規定する。

なお、ケース2の振動条件に関してはJIS Z 0200と同じである。

図1 【図1】
(3) ASTM D
4169-09
輸送用コンテナ及びシステムの性能試験の標準実施要領輸送中の10のハザード要因別に対応試験が3つの保証レベルで規定されている。正弦波振動試験とランダム振動試験が記載されているが、ランダム振動試験が好ましいとしている。ランダム振動試験の参考加速度パワースペクトルが用意されており、試験時間は180分が推奨されている。
図2 【図2】
(4) ISTA 1~7

包装貨物の試験を規定しており、下記の1~7に試験系列が分かれている。一般的な3Aでは、トレーラーとデリバリーバンのPSDが規定されている。試験時間はカテゴリ別に規定されている。

  • 1シリーズ : 耐久性能試験(輸送環境シミュレーションではない)
  • 2シリーズ : 部分的な輸送環境シミュレーション性能試験
  • 3シリーズ : 一般的な輸送シミュレーション性能試験
  • 4シリーズ : 特定輸送条件にフォーカスした輸送環境シミュレー
          ション試験
  • 5シリーズ : 輸送環境シミュレーション試験構築ガイド
  • 6シリーズ : 会員によって構築された試験
  • 7シリーズ : 再利用可能容器評価用試験などの開発試験
図3 【図3】

振動試験

  規格名称 概要
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(1) JIS Z
0232:2004

包装貨物-振動試験方法(ISO 8318:2000、ISO 13355:2001)

包装貨物が輸送過程で受ける垂直振動に対する試験方法。
ランダム振動試験方法と正弦波掃引試験方法が規定されている。ランダム振動試験方法が実際の輸送振動環境を再現する方法であることから、ランダム振動試験を優先することが規定されている。試験条件は実輸送の測定データから得た加速度パワースペクトル密度で試験をすることが望ましいとあるが、利用できるデータがない場合のために参考データが付属書Aに掲載されている。加速度実効値は5.8m/s2、推奨最低試験時間は30分。

図1 【図1】
(2) ISO
8318:2000

包装-正弦波振動試験方法

JIS Z 0232の正弦波振動試験と同条件。

(3) ISO
13355:2001

包装-垂直ランダム振動試験方法

JIS Z 0232のランダム振動試験と同条件。
現在改正作業が行われている。

図1 【図1】
(4) ASTM D
4728-06

輸送コンテナのランダム振動試験方法

ランダム振動試験を行うための手順が記載されている。
参考として北米のトラック・鉄道などのPSDが紹介されている。

図2 【図2】
(5) MIL-STD-810G
METHOD 514.6

米国ハイウェーのトレ―ラー輸送のランダム振動試験方法

トレーラーのPSDが上下、左右、前後の3方向規定されている。また、PSDは重要な共振が10Hz以下にある場合は下限振動数は最低固有振動数まで伸ばすことが規定されている。試験時間は1609km毎に60分。

図4 【図4】

※試験実施の際には規格書本文を必ずご参照ください。

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